人間が暮らす都市はどう形成されたのか、どうあるべきか。街に隠された都市のディテールを解き明かす。
今回参加したのは「浪漫薫る街の散策」。丸の内の歴史を知る、最もスタンダードなコースである。ツアーは前日の正午までに、FAXまたは電話で申し込むことになっている。集合は三菱ビルの1階。どんな人たちが集まってくるのか興味津々で出かけた。ガイドさんは6人いらっしゃるとのことだが、本日はかつて丸の内にお勤めだったという、柊(ひいらぎ)昌夫さん。参加者は静岡県からいらしたマダム達であった。
コースをざっと説明しよう。三菱ビルをスタートして、丸ビル外構の「デ・リーフデ号」→丸ビル側から「東京中央郵便局」、「東京駅」を眺めて→行幸通り下にある「行幸地下ギャラリー」→新丸ビルを抜けて「日本工業倶楽部会館」→「東京銀行協会ビル」→「和田倉噴水公園」→「丸ビル」→「明治生命館」→「三菱一号館」→パークビル中庭で解散。
地図で見るとほんの数ブロックではあるが、説明を聞きながら歩くと2時間はたっぷりかかる。ガイドの柊さんの名調子につられ、すっかり丸の内の歴史に魅了された。ツアーの後に改めて街を眺めてみると、その姿は責任と威厳を宿命づけられた貴族のようであった。

1600年3月16日豊後(現在の大分県)に漂着したオランダ船。乗組員にヤン・ヨーステン、ウィリアム・アダムスがいた。ヤン・ヨーステンはのちに徳川家康の外交顧問となり、現在の丸ビルのあたりに住居を与えられた。ヤン・ヨーステンの日本名が「やようす」だったことから、人々がこのあたりを八重洲というようになり、町名になったという。1929年に住居表示としての町名が丸ノ内に変わり、八重洲という名は中央区側に移った。

1920(大正9)年に建設された、日本には数少ない、セセッション様式の建造物。国賓を迎えられるように、正面入口にはドリック・オーダーが配され、正面階段も広くとられている。近代日本の主要産業であった石炭業と紡績業を表す像が正面屋上に飾られている。

1916(大正5)年竣工。日比谷の三信ビル、日本工業倶楽部会館も手がけた松井貫太郎の設計。クイーン・アン様式といわれる優雅な英国風のデザインである。1993(平成5)年、外壁2面を残して、高層建築に建て替えられた。

旧丸ビルは、1923(大正12)年に竣工した、オフィスとショップが一体となった日本で初めてのビルである。2002(平成14)年に建て替えられたが、新しい丸ビルのオフィス部分の入口には旧丸ビルの象徴、3連アーチのデザインが残されている。また基礎杭の1本がアートとして床下に収納され、ガラスを通して見ることができる。

日比谷通りに面して建つ重厚な建物は、1997(平成9)年に国の重要文化財に指定されている。1934(昭和9)年、岡田信一郎の設計によって竣工した、古典主義様式の最高傑作といわれている。第二次大戦後はアメリカ極東空軍の司令部として接収されていた。現在、土日に歴史的、文化的に意義のある部分を一般公開している。

鹿鳴館と同じ、ジョサイア・コンドルの設計により1894(明治27)年に竣工した。クイーン・アン様式のレンガ造で、日本初のオフィスビルであった。当時の設計図面などを使用し元にあった場所に忠実に復元された。2010年4月より美術館としてオープンする。
火曜日 「浪漫薫る街の散策」 所要時間約2時間 14時〜 参加費\1,000
木曜日 「歴史色づく街の探訪」 所要時間約2時間半 14時〜 参加費\1,500(喫茶休憩あり)
金曜日 「アートあふれる街のお散歩」 所要時間約1時間半 11時半〜 参加費\1,000
三菱ビル スカイバスカウンター横
定例コースの場合は前日の正午までにFAXまたは電話で申し込み。
TEL:03-3287-5386(大丸有エリアマネジメント協会 平日9時〜17時30分)
FAXの場合はhttp://www.ligare.jpから申込書を取り出して、03-3287-5840に送る。
代金は当日ガイドに現金で支払う。各コース、先着10名まで。
タケイ・E・サカエ
イラストレーター 東京生まれ。宝塚市育ち。武蔵野美術短期大学グラフィックデザイン科卒。雑誌、書籍などで活動中。
コケシン・ドール(国立新美術館ミュージアムショップSFT、羽田空港第二ターミナル内ショップTOKYO'S TOKYOにて販売中)の展覧会を世界中で開くのが最近の野望。
| CATEGORY : Event | TAG : EVENT,都市の息吹,丸の内ウォークガイド |
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