街を舞台におこなわれるイベントは、多くの人々を引き寄せる。丸の内の風物詩、打ち水とは。
日本の経済・文化の中心である街、それが大丸有(だいまるゆう)地区である。
大丸有とは、東京都千代田区にある大手町・丸の内・有楽町の3つの町名の略称で、この地区は、明治以降の近代日本のビジネスと文化をリードしてきた。どの街より一歩先をいくこの地区では、「1000年先まで、いきいきとしたまちでありたい」という願いを込めて、2007年に「未来へつなぐ まちづくり 大丸有 環境ビジョン」を発表した。また、このビジョンの実現を推進する、地区環境戦略拠点が新丸ビル10Fにある「エコッツェリア」。環境ビジョン、エコッツェリアについて、エコッツェリア協会事務局長を務める三菱地所都市計画事業室副室長・井上成(いのうえ・しげる)さんにお話をうかがった。
1988年、大丸有地区の街づくりを考える「大手町・丸の内・有楽町地区再開発計画推進協議会(大丸有再開発協議会)」が発足しました。これはこの地区の地権者が集まって、21世紀に向かって、どのような街づくりをしていくか協議しようという会でした。学識者を交えて、より魅力的な街づくりを目指して、コンセプトやルールづくりを始めたのです。
1996年には「大手町・丸の内・有楽町地区まちづくり懇談会」が発足し、2000年に「大手町・丸の内・有楽町地区まちづくりガイドライン」を発表、公民連携の地区一体となった街づくりを推進してきました。

こうした活動のなかで、「大丸有再開発協議会」の特別委員会の特別委員会「環境エリアマネジメント委員会」に設けられた「環境ビジョン検討会」において地球温暖化やヒートアイランド問題について議論が重ねられ、「大丸有 環境ビジョン」が出来上がりました。このビジョンで打ち出されたテーマや内容を実現する組織が必要となり、「有限責任中間法人大丸有環境共生型まちづくり推進協会(エコッツェリア協会)」が設立されたのです。

環境問題を考えたり、話し合ったり、環境に関するマーケティングとヒューマンネットワークづくりのためのスペースをつくる計画は2005年頃に持ち上がりました。そこで実験的につくったのが「大手町カフェ」です。大手町ビルの1階に、環境をテーマにしたカフェをつくったのですが、そこのシンボルは生ゴミ処理プラント。店内の家具やインテリアはリユース、リサイクル、自然素材を基本に集めました。室内には緑の雑木林もつくり、ここでは、環境に関するさまざまなイベントや展示会が行われ、それが今のエコッツェリアにつながっています。
エコッツェリアはエコを考える「空間」を提供し、エコを考える「きっかけ」を提案し、それを実践しています。
新丸ビル10Fにあるエコッツェリアはエコを考える「空間」です。ここはコミュニケーションゾーンとサロンゾーンに分かれていて、コミュニケーションゾーンは丸の内の環境対策やリアルタイムの環境データを伝える場。サロンゾーンでは環境に関するセミナーやイベント、会議が毎日のように行われています。
エコを考えるきっかけと実践では、例えば2005年から始まった「打ち水」があります。これは丸の内の気温を、地区の就業者が中心となって共同で下げる試みです。また「丸の内朝大学」は、朝型のライフスタイルへの転換を促すために好奇心と探究心を刺激するテーマを設定し、かつエコなプログラムです。また、子どもたちに都心の環境について学んでもらう「エコキッズ探検隊」の活動もしています。
このようにエコッツェリアは環境戦略拠点として、情報発信しながら、環境ビジョンの実現やさまざまなイベントの開催等、大丸有地区を1000年持続可能な都市へ導く活動をつづけています。
大丸有環境ビジョン
1気づいて、変わっていくまち
2自分の「体調管理」をきちんとするまち
3コミュニティ全体で世界の課題に取り組むまち
4自然とのつながりを大切にし、緑や生きものでにぎわうまち
5世界へ、いい波紋を広げるまち
6他の地域に支えられていることへの、責任を果たすまち
7時代に応じて「自己進化」するまち
8みんなが安心・安全に過ごせる快適なまち

エコッツェリア協会
東京都千代田区丸の内1‐5‐1 新丸の内ビルディング1008
TEL03-6266-9400
http://ecozzeria.jp
PHOTO:P.THOZ
取材:ヴァーティカル
| CATEGORY : Green | TAG : GREEN, ECO, グローバル eco時代 |
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