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第29回 “日本酒の達人”に教わるもっと気軽なお酒の楽しみ第29回 “日本酒の達人”に教わるもっと気軽なお酒の楽しみ

もうすぐ春。お花見の時期もやってきます。
普段、日本酒を飲まないという方も、その魅力を知って
桜を愛でながら楽しんでみませんか?
日本酒を気軽に楽しむコツを「SAKE SHOP福光屋 丸の内店」に教わりました。

Interview

寛永2年(1625年)創業、金沢で最も長い歴史と伝統を持つ酒蔵、福光屋。SAKE SHOP福光屋 丸の内店は、酒蔵の伝統と醗酵の魅力を発信する福光屋の旗艦店。観光客からビジネスパーソンまで幅広いお客様に親しまれています。丸の内店店長の今井由莉さんに、日本酒の楽しみ方を教えてもらいました。

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丸の内店店長の今井由莉さん。

日本酒の魅力について教えてください。

日本酒は日本で、米から造られたお酒ですので、日本人の味覚や体によく合うと思います。普段の家庭の食事に寄り添うお酒です。和食だけでなく、幅広いジャンルの料理とも相性がよく、食中酒として料理の味を引き立てます。
米の品種や造り方、温度によって味わいが異なり、様々な味わいに出会えるのも魅力の一つです。
特に福光屋がこだわる米、米麹、水だけで造られる純米酒は自然の力を最大限に引き出したお酒ですので、体になじむ優しい酔い心地です。また、お水(和らぎ水)と一緒に適量のお酒を飲むと深酔いしません。
近年、日本酒は、海外の方からも注目を集めています。日本酒について少しでも知っていると、コミュニケーションの幅が広がると思います。

普段、日本酒をあまり飲まないという方におすすめのお酒はありますか?

今回、ご紹介するのは「加賀鳶 純米大吟醸 藍」と「加賀鳶 歌舞伎 純米 氷温爽快 生」です。加賀鳶はキレにこだわった福光屋を代表するブランドですが、その中でも「加賀鳶 純米大吟醸 藍」は酒米の最高峰「山田錦」のみを使用し、丹念に仕込んだ純米大吟醸酒。香り高く、華やかさ、軽快さ、きめ細かさ、キレのよさを備えたお酒です。バランスがよく、飲みやすいので、日本酒ビギナーの方にもおすすめです。「加賀鳶 歌舞伎 純米 氷温爽快 生」はみずみずしく清涼感があり、フレッシュな香りと味わいを楽しめる純米生酒。アルコール度数が14度とやや低めですので、するするとなめらかにお召し上がりいただけます。
どちらもお花見など、気軽な雰囲気で楽しむ場にぴったりのお酒です。

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左の3本は「加賀鳶 純米大吟醸 藍」。右は「加賀鳶 歌舞伎 純米 氷温爽快 生」。

純米大吟醸酒、純米生酒というのはそれぞれどんなタイプでしょう?

日本酒は大きく分けると米、米麹、水だけで造られた「純米酒」と、米、米麹、水に加え、醸造アルコールなどが使用されている「非純米酒」に分けられます。さらに、使う米の精米歩合によって、「大吟醸酒」「吟醸酒」などに分けられます。例えば、「精米歩合70%」と書かれていたら、玄米の外側30%を削り、内側の70%を使っていることになります。米は削れば削るほどすっきりとした、香り高いお酒になります。
「純米大吟醸酒」とは「純米酒」の中で、精米歩合50%以下のものをさします。50%以上削った米を低温で時間をかけて発酵させる製法で、フルーティーで華やかな香りを持つ日本酒に仕上がります。
「純米生酒」は「純米酒」の中でも火入れ(加熱処理)しないで出荷される、フレッシュな風味の日本酒です。通常は殺菌や酒質を安定させるために貯蔵前、出荷前にそれぞれ火入れをします。

おつまみはどんなものが合いますか?

「純米大吟醸酒」には、お酒の香りを楽しめるよう、素材の風味を生かしたシンプルなものがおすすめです。例えば、クリームチーズを酒粕に漬け込んだ「酒粕クリームチーズ」やイカやタイなどの淡白な魚介のカルパッチョもいいですね。
「純米生酒」はあっさりしたものからこってりした料理まで、様々なタイプの料理に合います。例えば、魚介の旨味が凝縮した「ほたるいかの素干し」と堅豆腐を味噌にじっくり漬け込んだ「とうふみそ漬」は、それぞれの奥深い味わいをスッキリとした味わいの日本酒が引き立ててくれます。
日本酒は米から造られていますので、ご飯に合うものは日本酒にも合うと言われています。また、米由来の旨味成分であるアミノ酸を豊富に含んでいますので、塩辛など、他のお酒では合わせることが難しい独特の風味があるものも受け止める包容力があります。和菓子には甘みのあるお酒を合わせるなど、お好みの食べ物とのペアリングを自由に試してみてください。

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    加賀鳶 純米大吟醸 藍 720ml 2,420円(税込)には、酒粕クリームチーズを合わせて。
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    加賀鳶 歌舞伎 純米 氷温爽快 生 300ml 550円(税込)には、ほたるいかの素干し、とうふみそ漬を。
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    酒粕クリームチーズ 594円、ほたるいかの素干し648円、とうふみそ漬 670円(全て税込)

飲むときの温度について教えてください。

今回ご紹介した「加賀鳶 純米大吟醸 藍」は冷やしたもの(10〜15℃)か常温(20℃前後)がおすすめです。香り高い大吟醸は冷やすことで美味しく感じる冷旨酸(れいしさん)が多いためです。
「加賀鳶 歌舞伎 純米 氷温爽快 生」は冷やしたもの(10〜15℃)がおすすめ。清涼感のあるキレのよい飲み心地をお楽しみいただけます。
燗酒(30〜55℃)は純米酒や熟成酒など、温旨酸を多く含むしっかりとした味わいのタイプに向きます。

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材質、形状など、好みの酒器を見つけるのも楽しい。

器はどんなものがいいですか?

酒器にはガラス、陶器、磁器、木、錫(すず)などの材質や、大きさや形も様々なタイプがあります。ガラスは酒本来の味をシャープに感じることができ、繊細な味の違いも感じられます。陶器は土の温かみに触れながら、味わいを柔らかく感じさせます。常温やお燗のお酒に合います。磁器は口当たりが柔らかくなめらかなので、冷たいものにもお燗にも適しています。錫は熱伝導性に優れていますので、お燗にも冷酒にも合います。錫のイオン効果で味わいがまろやかになるとも言われています。升に使われる杉や檜の香りはお酒を味わい深くします。
おちょこタイプの口が狭いタイプは香りが広がりにくく、お燗のお酒を少しずつ飲むのに適しています。おちょこよりも大きめのぐい呑は、香りが立ちやすく、常温のお酒などに合います。
福光屋オリジナルの大吟醸グラスは、香りをより一層楽しめるようにデザインされています。底の中央に突起があることで、お酒の香りがふわりと立ちます。お酒を注いでグラスを振ると、より香りが引き出されます。グラスの上部を緩やかにしぼって、香りを逃がさないようデザインされており、親指がフィットする窪みもあります。
シーンやその時の気分に合わせて、器を選ぶのも楽しいですね。

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大吟醸グラス 各3,300円(税込)。

福光屋のこだわりを教えてください。

福光屋は寛永2年(1625年)創業の金沢で最も長い歴史と伝統のある酒蔵です。米は地元石川県や兵庫県、長野県などで契約栽培された上質の酒米、水は霊峰白山の麓から100年の歳月をかけてたどり着き、福光屋の蔵の直下150メートルの地中から湧き出る「恵みの百年水」。これら米と水という自然の恵みに、微生物たちの働きによる自然の力が加わって日本酒は生まれます。そんな自然が主役の酒造りを貫き、福光屋ではすべてを純米造りで醸しています。蔵人は自然の力を最大限に引き出すための環境を整える脇役に徹するというのが福光屋の哲学です。
丸の内店では定番の約60種類に加え、季節限定品を取り揃えています。店内で販売しているものはほとんどが試飲できる他、奥のバーでは飲み比べセットなどを楽しむことができます。スタッフがアドバイスしますので、どんなものを選べばいいかわからない、という方もお気軽にご相談ください。

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バーでは酒と肴、スイーツなども楽しむことができる。
SAKE SHOP 福光屋 丸の内店
SAKE SHOP 福光屋 丸の内店

東京都千代田区丸の内3-1-1 クニギワ(国際ビル) 1F
tel: 03-5288-5015
ショップ 11:00~20:00 土日祝11:00~19:00
バー 11:00~20:00(LO19:30) 土日祝11:00~19:00(LO18:30)
https://www.marunouchi.com/tenants/9634/

投稿日:2020/2/28(金)

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