丸の内エリアの情報はこちら Marunouchi.com Facebook Twitter Youtube

アワード/Awards

グランプリ /Grand Prize

池上 創Soh Ikegami

多摩美術大学

Tama Art University

審査員コメント
工芸的なガラス造形の発想をはるかに超えた自在なフォルムと樹状のインスタレーションは、きわめて魅力的であった。透 明感、色彩、無重力感など、ガラスに対する先入観にとらわれることなく立体を創造する挑戦はさらなる可能性を感じさせる。

(編集者、クリエイティブディレクター、京都芸術大学 教授 /
後藤繁雄)

生命の息吹樹Ⅱ

AATM2022三菱地所賞 / AATM2022 Mitsubishi Estate Co.,Ltd. Prize

平松 可南子Kanako Hiramatsu

東京藝術大学大学院

Tokyo University of the Arts Graduate School

審査員コメント
一人の画家が描く複数の絵画は、異なる作品なのだろうか。一つの作品を繰り返し観ることは、同一の体験と言えるだろうか。
噴水は一定の形に見えても、流れる水は同じでない。制作や鑑賞を「噴水」のメタファで捉える独自の視点は、絵画にとって新鮮な視点を与えてくれる。

(三菱一号館美術館 学芸員 / 野口 玲一)

噴水

フランス大使館賞/French Embassy Prize

中山 ゆめおYumeo Nakayama

東京藝術大学大学院

Tokyo University of the Arts Graduate School

審査員コメント
アプリオリには知覚することができず、無機質な素材で作られているため一見したところ冷たい作品だが、風に吹かれて動く ことで場所や自然と共鳴し、夢のような次元になる。私たちを取り囲む世界を再び明らかにし、私たちを魅了し、物事への感受性を高めてくれる作品。キネティックアートやランドアートへのオマージュのように共鳴し、風景全体に展開することを想像させる作品

(在日フランス大使館 文化担当官 / サンソン・シルヴァン)

BOKETTO

OCA TOKYO賞/OCA TOKYO Prize

柴田 まおMao Shibata

多摩美術大学

Tama Art University

審査員コメント
みえないものをみえる化する。通常はモノを養生するブルーシート、チープな素材が魔法を起こす。通常、ものを隠すための養生シートで作成された作品は、webカメラで映し出されたモニター上ではinvisibleだが現場に足を運ぶとvisibleとなる。コロナ禍の2年間のコミュニケーションは圧倒的にモニター越しになった。そのような中で、リアルの場のコミュニケーションの意義や再定義が求められている。リアルの場の最大の魅力は、「感動の共有」。ブルーシートのクロマキー合成技術とモニター、webカメラの組み合わせが今時である。リアルな現場に足を運び、目の前で見ているビビットなブルーの作品が「見えるのに見えない?」という新しい取り組みが新鮮だった。

(OCA TOKYO館長 / 廣野 研一)

Blue mask

今村有策賞/Judge’s Prize

鈴木 創大Sota Suzuki

多摩美術大学

Tama Art University

審査員コメント
鈴木の作品は実体のあるリアルと実体のないリアルの合間、実像と虚像の合間を彷徨いながら、どちらともつかないアイロニカルでありながらユーモラス空間をつくりあげる。彼の日常の当たり前を読み替えるナラティブの力の今後に期待したい。

(東京藝術大学大学院美術研究科 教授 / 今村 有策)

Reversible Tent、flag、googol

木村絵理子賞/Judge’s Prize

柴田 まおMao Shibata

多摩美術大学

Tama Art University

審査員コメント
抽象的にも見えるさまざまな造形物の集合体として、空間の中でかなりの物量を占める「彫刻」でありながら、モニター越しには目の前にあるはずの作品が消えてしまっています。特定の色だけを抜き出して、別の映像と入れ替えるクロマキー合成というオーソドックスな映像技術を使いながら、目の前にある物質と置き換えて、空間に対するわたしたちの認識を軽やかに攪乱する、楽しさと彫刻表現の歴史に対する批評的アプローチが同居する作品だと思います

(横浜美術館 主任学芸員 / 木村 絵理子)

Blue mask

後藤繁雄賞/Judge’s Prize

土田 翔Sho Tsuchida

東北芸術工科大学大学院

Tohoku University of Art & Design Graduate School

審査員コメント
土田翔の作品は土と人の匂いがする。小松均の絵の魂を自らに移植させ、直写の修業につとめる姿には時空を超えた凄みを感じる。ローカルでありつつ世界生に到達しているとすら思われる。これからも、さらに規模を拡大して、破格なアーティストになってもらいたい。

(編集者、クリエイティブディレクター、京都芸術大学 教授 / 後藤 繁雄)

河山帯礪、移動式直写台

小山登美夫賞/Judge’s Prize

朝長 弘人Hiroto Tomonaga

武蔵野美術大学大学院

Musashino Art University Graduate School

審査員コメント
朝長弘人の絵の空間は、ちょっとしたズレや歪みを通して、現れてくる。その筆致は感覚的ではなく適確に描かれ、対象や風 景に対して真伨に立ち向かいゆれ動く情況に豊かな表情をもたらしていきます。それが魅力的です

(小山登美夫ギャラリー 代表 日本現代美術商協会 代表理事 / 小山 登美夫)

巻き毛と土

建畠晢賞/Judge’s Prize

ネルソン・ホー・イー・ヘン
Nelson Hor Ee Herng

多摩美術大学

Tama Art University

審査員コメント
和紙にアクリリックや岩絵具で線描したドローイングだが、独特の心理的でもあれば生理的でもある感触に魅せられた。生 活の中の日常的なイメージと古典的なイメージとの共存も興味深い。明晰でありながらもどこか不穏なところもある線描の世界が、作者自身のプライベートなストーリーに依拠しているというユニークな資質に恵まれた画家である。

(多摩美術大学 学長、埼玉県立近代美術館 館長 / 建畠 晢)

闇の交響曲

藪前知子賞/Judge’s Prize

本岡 景太Keita Motooka

武蔵野美術大学

Musashino Art University

審査員コメント
本岡景太の独自の技法は、紙(+樹脂)の素材としての強度、モチーフの形態、重力、そして作家の意志という複数の条件の関係によって決定されるもので、塊を通して、どこにも足がつかない浮遊の感覚を出現させる。彫刻か絵画かというつまらな い議論を超えた、大きな可能性がここにある。

(東京都美術館 学芸員 / 藪前 知子)

舟、羊飼いの少女、ガス燈

野口玲一賞/Judge’s Prize

鷲見 友佑Yusuke Washimi

武蔵野美術大学大学院

Musashino Art University Graduate School

審査員コメント
異物を身に付けて変身することは、私達が少年期に接したアニメや実写の怪獣ドラマに通有のテーマであり、一方であらゆる文化に存在する、非日常の聖なる存在へと変容する手段でもある。時代的・民族的にローカルと普遍を行き来することのできる手法に可能性を感じた。

(三菱一号館美術館 学芸員 / 野口 玲一)

bind

オーディエンス賞/Audience Prize

池上 創Soh Ikegami

多摩美術大学

Tama Art University

生命の息吹樹Ⅱ

審査について/Selection

全国の主要な美術大学・芸術大学・大学院18校の卒業修了制作展を訪問し、5,000点以上の中から発掘したノミネート作品194点より、さらに厳選した25作品の卒業制作を展示。最終日の9月28日(水)に、審査員による最終審査を実施し、グランプリや審査員賞など全12賞を決定します。

Will feature 25 brilliant pieces selected from among the graduation projects of students at 18 major art universities and graduate schools around Japan. More than 5,000 artworks were showcased in the graduation projects around Japan, and 194 of them were nominated, and 25 of the art pieces were specialy chosen to be exhibited in AATM Of the 25 nominated pieces, 12 outstanding pieces will be chosen to receive the Grand Prize, Judge’s Prize and nine other awards on the final day of the exhibition (Wed, September 28th).

©2022 art award tokyo marunouchi.