丸の内ドットコム

a.a.t.m.2013 について

a.a.t.m.とは

7年目を迎える若手現代アーティストの登竜門

アートアワードトーキョー 丸の内(a.a.t.m.)は、若手アーティストの発掘・育成を目的に開催される展覧会です。東京駅に直結し、オフィスワーカーや買い物客が往来する全長220mの行幸地下ギャラリーに、全国の美術・芸術大学の卒業・修了制作展から選抜した約30人の珠玉の現代アートが一堂に会します。過去6回の展示で246名ものアーティストを紹介し、若手アーティストの登竜門として定着したa.a.t.m.。今年は従来のアワード展に加えて、これまでの参加作家の中から今注目のアーティストたちの作品を展示するコーナーも設けます。丸の内から世界へ、未来を担う若き才能の競演にご期待ください。

三菱地所からのメッセージ
三菱地所は丸の内において、経済・社会・環境・文化のバランスのとれた「世界で最もインタラクション(交流)が活発な街」をめざし、特に文化面においては2010年にオープンした「三菱一号館美術館」やa.a.t.m.をはじめとするアート・音楽系の催し等により街づくりを推進しております。昨年、a.a.t.m.三菱地所賞を創設し、その受賞作品を丸ビル36階の空間に設置いたしました。私達は、今後も丸の内から若いアーティストの皆さんが世界へ羽ばたいていくチャンスをご提供し続けていきたいと考えております。

審査員紹介/審査の流れ

審査員

天野太郎 Taro Amano
横浜美術館主席学芸員
まだ、ファイルの段階なので、断定は出来ませんが、制作の源泉となる動機がいかにも狭い領域から発せられているような印象を得ました。それは、若さとか経験の深さについて言っているのではなくて、なぜ表現するのか、といった自身への掘り下げ作業の密度の問題のような気がします。
植松由佳 Yuka Uematsu
国立国際美術館主任研究員
私たちが生きるこの社会、この時代を新たな才能が、いかに表現しているか。ときには調子っぱずれでも規格外でも、エネルギー溢れ将来への可能性に満ちたそんな才能との出会いを今回も楽しみにしています。
後藤繁雄 Shigeo Goto
京都造形芸術大学教授
毎年、傾向が変わるところが興味深い。絵画は、より抽象性が高く緊張感の中で制作されているものが多い。コンセプチュアルな作品は開放系というより宙づり。全体的には、事件の前のような不気味な静けさが漂う。
木幡和枝 Kazue Kobata
東京藝術大学先端芸術表現科教授
3.11以降の不穏な気配をかき消すように、一枚の画布、映像、一個のオブジェに濃厚な興味、野望、技法の工夫をぶち込んで、世界と自己との関係性を模索する一群の作品に出会う。今から世界へ躍り出る若手作家たちは、一歩一歩を踏みしめる大切さを思い出させてくれる、その方法を掴みかけたことを確実に示している。
小山登美夫 Tomio Koyama
小山登美夫ギャラリー代表、明治大学国際日本学部特任准教授
今年も大学の卒業展、修了展の多くを訪ねました。毎年楽しみにしながらも、いつも同じではない結果に驚きもし、不安も覚えます。今年は、特に就職ということを多くの学生が考えていたと、耳にします。時代の不安も強く影響を与えるのでしょう。でも、今年も時代にくじけない30人のアーティストの作品が選ばれたことを、大変嬉しく思います。自分でとことんやってみたいこと、自分しかできないことにむかうことは、勇気を与えてくれました。
佐藤直樹 Naoki Sato
ASYL アートディレクター、3331 Arts Chiyoda デザインディレクター、多摩美術大学准教授
大学を卒業するくらいの歳につくったものの延長で後の時代に対応できる表現をし続けられる者はじつはそう多くはない。「アート」という概念も変化する。「その先」でつくることの本質に向かおうとする者にこそ期待したい。
高橋明也 Akiya Takahashi
三菱一号館美術館館長
全体的に表現がシリアスに向う傾向は数年前から感じられたが、今年は更にそれが加速されているようだ。内面化される一方で、実験的な要素が少し影を潜めている気もする。混迷する社会がそのまま反映されているようだが、今後は、そこに光を投じるような作品も期待したい。
長谷川祐子 Yuko Hasegawa
東京都現代美術館チーフキュレーター、多摩美術大学教授
今年のアートアワードの候補者は絵画が多いのが目立った、それもグリザイユ手法あるいは墨絵的な手法で、モノクロで繊細な陰影により心情や事象を表したものが眼についた。震災以降の心理的な影が影響しているのか、または新たなベーシックへの見直しなのか。一方で突出してユニークな表現もあったので今後の展開が楽しみだ。

ゲスト審査員
松井冬子 Fuyuko Matsui
アーティスト
ポートレート

photo: MAKOTO NAKAGAWA

主な展覧会

2005 個展「松井冬子」展 成山画廊
2008 個展「松井冬子」展 平野美術館
2010 個展「松井冬子」展 Gallerie DA-END(パリ)
2011 個展「世界中の子と友達になれる」 横浜美術館
2012 Phantoms of Asia Asian Art Museum(サンフランシスコ)

古典的な日本画の技術を使い絹の上に特異な世界を描く。亡霊の様に見える犬、内蔵をさらけ出す人体、幽霊の様な花、精神科医が使うチャートの様な形など、極めて不気味なイメージが多く、観客は痛みや暴力を感じる。2011年横浜美術館での個展では、3ヶ月の展示期間で7万人を越す動員という快挙を成し遂げた。この展覧会で初めての映像作品『侵入された思考の再生』(2分58秒)を制作し、画家の可能性を広げた。

『転換を繋ぎ合わせる』 2011年 絹本着色、軸 30.0×80.0cm
『転換を繋ぎ合わせる』 2011年 絹本着色、軸 30.0×80.0cm

審査の流れ

一次審査 Initial Screening

3/30 (Sat.)
美大芸大の卒業修了制作展をリサーチし、選定した第一次審査対象作品の中から、審査会により展示作品を決定(30作家)

↓

公開最終審査 Final Screening (Open to the public)

4/27 (Sat.)
行幸地下ギャラリーに展示された作品をもとに公開審査を行い、各アワードの受賞者を決定。

↓

展示一般公開 Public Exhibition

4/27 (Sat.)~5/26(Sun.)

アワード

グランプリ Grand Prize 1名
準グランプリ Runner-up Prize 1名
審査員賞 Judge's Prize 9名
三菱地所賞 Mitsubishi Estate Co. Ltd. Prize 1名
三菱一号館美術館学芸グループ長の野口玲一が作品を選定し、受賞者には東京・丸の内で作品展示をする機会が与えられます。
シュウ ウエムラ賞 shu uemura Prize 1名
シュウ ウエムラは、創業者植村秀の哲学を引き継ぎ、美とアートの融合を追求し続ける化粧品ブランドです。才能溢れる若手アーティストの育成に貢献していきたいと考え、第3回よりシュウ ウエムラ賞を設立しました。受賞者の作品は、シュウ ウエムラのオフィシャルウェブサイトをはじめ、広報活動を通じて発表されます。
フランス大使館賞 French Embassy Prize 1名
日仏会館(渋谷区恵比寿3-9-25)エントランス・ホールにて個展を開催することができます。
アッシュ・ペー・フランス賞 H.P.FRANCE Prize 1名
アッシュ・ペー・フランスが運営する H.P.FRANCE WINDOW GALLERY(丸ビル1階)にて個展を行う機会を得られます。
オーディエンス賞 Audience Prize 1名
観客の皆様の投票によって決定します。a.a.t.m.会場インフォメーションカウンターにてご投票ください。
投票期間:4/27 (Sat.) - 5/12 (Sun.)
ご投票いただいた方の中から抽選でプレゼントが当たります!
ロイヤルパークホテル ご宿泊券/1組2名様
*当選はご宿泊券の発送をもってかえさせていただきます。
協力:ロイヤルパークホテル

基本情報とアクセス

アートアワードトーキョー丸の内2013

[会期]
2013年4月27日(土) – 5月26日(日)
[時間]
11:00 – 20:00
[会場]
行幸地下ギャラリー (東京都千代田区丸の内 2-4-1 [行幸通り地下])
入場無料
[主催]
アートアワードトーキョー丸の内2013 実行委員会
[特別協賛]
人を、想う力。街を、想う力。
[協賛]
shu uemura
[後援]
後援:フランス大使館
[協力]
協力:アッシュ ペー フランス 日仏会館
丸の内から 文化力 POWER OF CULUTURE

地図:行幸地下ギャラリーは、JR東京駅の「丸の内地下中央口」と地下鉄千代田線二重橋前駅とを結ぶ地下通路です。