1973年、北海道函館市生まれ。1998年東京芸術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了。
黒御影石などの硬質な石材の持つ質感や割れを活かし、古代文明の象徴のように甲虫を「神化」した造形を探求。
様々な角度から美しいシルエットを意識し、石の自然な艶や空洞構造を通じて生命の息遣いや時間の流れを表現しています。
――今回の作品について教えてください
多くの人々にとって、虫は自分とは関係のないものであるかもしれません。しかし、ふとしたきっかけで虫を知ることによって、興味を抱いてもらえるかもしれず、この作品がそのきっかけとなってくれたら・・という思いで決めました。
――この作品を展示することに決めた理由を教えてください
「動く虫はこわい」という人でも、彫刻の虫であれば安心してみることができます。よくみると、こんなに面白い、こんなに美しい、こんなにカッコイイ!と、気付いてもらえたら嬉しいです。
――作品の見どころ、道ゆく人にどうみてもらいたいですか?
設置場所が都会であるということを意識しました。甲虫の活動を都会に出現させることによって、多様な命の営みに思いを馳せてもらいたい・・
題材は限定的ですが、じつはこれを広く捉えればすべての命につながるストーリーであるということを、都会に暮らしていても感じてもらえるのではないかという思いでいます。